【施工実例付き】リノベーション向き物件とは?探し方3つと見極めるポイント6つを紹介
中古物件を自分好みにリノベーションしたいと考えている場合、どのような物件を選べば良いのか、また物件探しの際にはどのような点に注意すれば良いのでしょうか。ここでは、リノベーション前の物件を探す上でのポイントや、後悔しないための注意点について詳しく解説します。
リノベーション向き物件とは
リノベーション向き物件とは、既存の状態から大規模な改修を行うことで、間取りやデザイン、設備を一新し、住まいの価値を高められる中古物件を指します。特にリノベーション前の物件は、過去の改修に左右されずに自由にプランを立てやすいというメリットがあります。しかし、物件によって構造や管理状態が異なるため、リノベーションに適しているかどうかを見極める知識が重要となります。
リノベーションのメリット
リノベーション、特にリノベーション前の物件を購入して行うリノベーションには、いくつかのメリットがあります。まず、新築と比較して物件価格を抑えられるため、総費用を低く抑えられる可能性があります。希望するエリアで新築が高額な場合でも、中古物件であれば手が届きやすい価格で見つかることもあります。また、間取りやデザインの自由度が高いことも大きな魅力です。既存の間取りにとらわれず、ライフスタイルや好みに合わせて空間を自由に設計できます。さらに、断熱性や耐震性といった住宅性能を向上させる改修を行うことで、快適で安全な住まいを実現できます。購入費用を抑えつつ、自分たちの理想を形にできる点が、リノベーションの大きな利点と言えるでしょう。
リノベーションのデメリット
リノベーションには多くのメリットがある一方で、デメリットも存在します。リノベーション前の物件の場合、建物の状態によっては想定外の修繕箇所が見つかり、追加費用が発生する可能性があります。特に築年数の古い物件では、配管や構造部分の劣化が進んでいることもあり、解体してみて初めて問題が発覚することもあり得ます。
また、物件購入後にすぐに住むことが出来ないため、リノベーション工事期間中に物件購入費用のローン返済と賃貸の家賃が必要になります。期間は、内装などの解体工事期間と新しい間取りを作る工事期間で、おおよそ2ヵ月半〜6か月ほどが目安になります。工事の内容や建物構造により、期間は前後しますので、リノベーション会社に工事完成と引き渡し時期も事前に確認しスケジュール計画を立てることが重要です。
理想の住まいを実現するためには、これらのデメリットも理解し、事前にしっかりと計画を立てることが重要です。
マンションと戸建てにおけるリノベーションの違い
リノベーションを検討する際、マンションと戸建てではその進め方や制約に違いがあります。マンションの場合、専有部分のリノベーションは可能ですが、建物の構造に関わる壁や床、窓や玄関ドアといった共用部分は個人の判断で変更できません。また、管理規約によって使用できる建材や工事内容に制限が設けられていることもあります。一方、戸建はマンションに比べてリノベーションの自由度が高い点が特徴です。建物の構造自体に変更を加えたり、増築や減築を行ったりすることも比較的容易です。ただし、戸建の場合も建築基準法や条例による制限があり、特に建ぺい率や容積率、高さ制限などを事前に確認する必要があります。マンション、戸建それぞれに異なる特性を理解し、希望するリノベーション内容が可能かどうかを確認することが重要です。
リノベーション向き物件の探し方
リノベーション向きの物件を探す際には、いくつかの効果的な方法があります。特に希望エリアが東京など首都圏の場合、物件情報が豊富にある一方で、理想の物件を見つけるためには戦略的なアプローチが必要です。不動産ポータルサイトでの検索に加え、リノベーション会社への相談や、物件購入費用とリノベーション費用のバランスを考慮した検討が重要となります。
不動産ポータルサイトを活用する
リノベーション向きの物件探しにおいて、不動産ポータルサイトは手軽に始められる有力なツールです。多くの物件情報が掲載されており、エリアや価格帯、広さなどの条件を絞って検索できます。ただし、ポータルサイトに掲載されている物件はリフォーム済みやリノベーション済み物件が多くを占める傾向があり、これからリノベーションをしたいと考える未改修の物件は探しにくい場合があります。リノベーションを前提とする場合は、詳細条件で「現況渡し」や「リフォーム不要」といった項目に注目したり、掲載されている写真や間取り図からリノベーションのしやすさをある程度判断したりする必要があります。気になる物件が見つかったら、情報が古くなっている可能性も考慮し、早めに不動産会社に問い合わせることが重要です。
リノベーション会社に相談する
リノベーション向きの物件探しを効率的に進めるには、リノベーション会社に相談することも有効な手段です。特に物件探しからリノベーションまでを一貫して行う「ワンストップサービス」を提供している会社であれば、リノベーションの専門知識を持つ担当者が、希望するリノベーション内容に適した物件を探してくれます。物件の構造や状態を見極め、リノベーションの可否や概算費用について具体的なアドバイスを得られます。東京や千葉など特定のエリアで物件を探している場合、その地域の物件情報に詳しいリノベーション会社に相談することで、市場に出る前の物件情報を得られたり、希望条件に合う「掘り出し物」に出会えたりする可能性も高まります。
物件とリノベーションの費用を同時に検討する
リノベーション向きの物件探しでは、物件価格だけでなく、リノベーションにかかる費用も含めたトータルでの予算計画が非常に重要です。物件の購入費用を抑えられたとしても、リノベーションに多額の費用がかかる場合、予算オーバーとなる可能性があります。逆に、リノベーション費用を優先しすぎて物件の条件を妥協すると、理想の住まいを実現できないこともあります。物件探しと並行してリノベーション会社と相談し、希望するリノベーション内容に合わせた概算費用を把握することで、物件にかけられる費用の上限が見えてきます。このように、物件価格とリノベーション費用のバランスを考慮しながら検討を進めることで、無理のない資金計画に基づいた物件選びが可能となります。
リノベーション向き物件を見極めるポイント
リノベーションを前提に物件探しをする場合、理想の住まいを実現するためには、その物件がリノベーションに適しているかどうかを見極めることが重要です。特に戸建やリノベーション前の物件の場合、見えない部分の状態がリノベーション費用や内容に大きく影響します。ここでは、リノベーション向き物件を見極めるための主要なポイントについて解説します。
築年数の目安
リノベーション向き物件を探す際、築年数は一つの目安となります。一般的に、築年数が経過するほど物件価格は下がりますが、建物の劣化が進んでいる可能性も高まります。
マンションの場合、築20年以上の物件は価格が落ち着く傾向があり、リノベーションのベースとして検討しやすい価格帯で見つかることがあります。戸建の場合も同様に、築年数が古い物件は価格が手頃な反面、耐震性や断熱性などが現行の基準を満たしていない可能性があり、これらの性能向上に費用がかかる場合があります。築15年〜20年程度の物件は、比較的価格が抑えられつつも、様々な補修が必要になる可能性もあります。
ただし、築年数だけで判断せず、建物の維持管理状態や構造なども含めて総合的に判断することが重要です。
リノベーションしやすい構造か確認する(マンション・戸建て)
リノベーションの自由度は、建物の構造に大きく左右されます。マンションの場合、壁で建物を支える「壁式構造」と、柱と梁で支える「ラーメン構造」があり、ラーメン構造の方が比較的間取りの変更がしやすいとされています。壁式構造の場合、耐力壁と呼ばれる構造上重要な壁は撤去できないため、間取りの変更に制限が生じます。戸建の場合も、木造の在来工法は比較的間取り変更がしやすい傾向がありますが、ツーバイフォー工法など壁で支える構造の場合は制限がある場合があります。理想の間取りを実現するためには、検討している物件の構造が、希望するリノベーション内容に対応可能かどうかの確認が不可欠です。不動産会社やリノベーション会社に構造について確認し、専門家のアドバイスを得ることが重要です。
マンションの場合は管理規約をチェックする
マンションのリノベーションを検討する際には、必ずマンションの管理規約を確認する必要があります。管理規約には、専有部分であってもリノベーションに関する制限が定められていることがあります。例えば、使用できる床材の種類(遮音性の規定など)、水廻りの移動の可否、玄関ドアや窓の交換の可否、工事を行う時間帯や曜日などが細かく規定されている場合があります。これらのルールに違反すると、工事の中止や原状回復を求められるといったトラブルに発展する可能性があります。希望するリノベーション内容が管理規約に照らして可能かどうかを事前にしっかりと確認し、必要であれば管理組合に問い合わせることも重要です。
耐震基準について確認する
物件の購入検討時に、現行の耐震基準を満たしているかどうかの確認は非常に重要です。日本の建築基準法は1981年6月1日に大きく改正され、それ以前の基準を「旧耐震基準」、それ以降を「新耐震基準」と呼びます。新耐震基準は震度6強から7程度の揺れでも倒壊しないことを目標としており、旧耐震基準よりも高い耐震性が求められます。旧耐震基準で建てられた物件の場合、リノベーションに合わせて耐震補強工事が必要となることが多く、これには追加費用がかかります。安全性を確保し、安心して暮らすためにも、物件がどの耐震基準で建てられているかを確認し、必要に応じて専門家による耐震診断を受けることを強く推奨します。
水廻り配管の経路を確認する
マンションや戸建のリノベーションにおいて、水廻りの位置変更を伴う場合は、配管の経路を事前に確認することが非常に重要です。特にマンションでは、古い物件の場合「床スラブ貫通配管」が採用されていることがあり、この構造では配管の移動が制限されるため、キッチンやお風呂、トイレなどの位置を大きく変更するのが難しい場合があります。一方、「床スラブ上配管」であれば比較的自由に水廻りの位置を移動させやすいです。戸建の場合も、基礎や床下の構造によって配管の経路や移動の自由度が異なります。希望する間取りを実現するために水廻りの移動を考えている場合は、物件の配管経路がどのようになっているか、リノベーション会社や専門家に確認してもらうことが不可欠です。
建物の維持管理状態を確認する
リノベーション向き物件、特にリノベーション前の物件を選ぶ際には、建物の維持管理状態をしっかりと確認することが後々の不要な出費を抑える上で非常に重要です。マンションの場合は、共用部分(エントランス、廊下、外壁など)の手入れが行き届いているか、長期修繕計画はあるか、修繕積立金は十分に積み立てられているかなどをチェックしましょう。管理状態が良いマンションは、建物全体の寿命が長く、資産価値も維持されやすい傾向があります。戸建の場合は、外壁や屋根のひび割れや劣化、雨漏りの跡、基礎部分のひび割れなどを確認します。また、過去の修繕履歴がわかる場合は、どのようなメンテナンスが行われてきたかを確認することも参考になります。建物の維持管理状態が悪いと、リノベーション費用以外に補修費用がかさむ可能性があるため、内覧時などに注意深く確認し、必要であればホームインスペクション(住宅診断)の利用も検討しましょう。
※リデザインでは、ホームインスペクションは対応しておりません。設計者による現地調査で、必要となる老朽化対策のアドバイスを行っております。
リノベーション向き物件探しで注意すべきこと
リノベーション向きの物件を探す過程では、いくつかの注意点があります。特に戸建を検討している場合や、初めて物件探しをする場合は、事前にしっかりと把握しておくことが重要です。計画通りにリノベーションを進め、理想の住まいを実現するためにも、ここで挙げる点に注意しながら物件探しを行いましょう。
購入予算とリノベーション費用を計画する
リノベーション向きの物件探しを始める前に、物件の購入費用とリノベーションにかかる費用を合算した全体の予算計画を立てることが不可欠です。物件価格に予算をかけすぎると、肝心のリノベーションに充てられる費用が不足し、希望通りの住まいができない可能性があります。逆に、リノベーション費用を重視しすぎて物件の選択肢を狭めてしまうこともあります。事前にリノベーション会社に相談し、実現したいリノベーション内容にかかるおおよその費用を把握しておくことで、物件購入にかけられる現実的な予算が見えてきます。無理のない資金計画に基づき、物件価格とリノベーション費用のバランスを考慮しながら物件を探すことが、予算オーバーを防ぎ、理想の住まいを実現するための鍵となります。
希望のリノベーションが可能か見極める
気になる物件が見つかったら、そこで希望するリノベーションが物理的に可能かどうかをしっかりと見極める必要があります。特に戸建や古い物件の場合、建物の構造上の制限や、配管、電気配線などのインフラ状況によって、間取り変更や設備の新設・移設が難しい場合があります。見た目は問題なさそうに見えても、壁の撤去が構造上できなかったり、水廻りの移動に多額の費用がかかったりすることもあります。物件の内覧時には、リノベーション会社や建築の専門家に同行してもらい、プロの視点からリノベーションの可能性や潜在的な課題について診断してもらうことを強く推奨します。事前にしっかりと見極めることで、「こんなはずではなかった」という後悔を防ぐことができます。
物件が決まったら早めに判断する
リノベーション向きの条件を満たす魅力的な物件に出会えた場合、可能な限り早めに購入の意思決定をすることが重要です。魅力的な物件に出会った際に迅速に決断ができるように、住宅ローンの事前調査をしておくことや、理想の住まい実現に必要な物件の広さなどをリノベーション会社に相談し準備しておくことが必要です。特に人気のエリアや条件の良い物件は競争率が高く、迷っている間に他の希望者に買われてしまう可能性があります。物件探しにはある程度の時間と労力がかかりますが、理想に近い物件が見つかった際に準備し備えておくことで、確実に購入できるチャンスをつかみやすくなります。
リノベーションの施工実例3選
ここでは、リデザインのおしゃれな施工実例を紹介します。
【マンション】緩やかに視線を遮る工夫で、『スッキリ暮らす』を叶えたリノベーション

第二子の誕生を機に、安心して子育てできる住まいを求め、約80㎡の住戸をリノベーションされた実例です。コンセプトは「明るいワンルームで、スッキリ暮らす」。キッズスペースとLDKは、収納機能を備えた間仕切りで緩やかにゾーニング。回遊性のある家事動線や引き戸の工夫で、開放感と来客時のメリハリを両立しています。大開口からの光を活かすバーチカルブラインドや、キッチンまわりの収納計画など、快適さと美しさを兼ね備えた住まいです。
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【戸建て】子育てしやすい環境でスマートな暮らしを実現したリノベーション

お子様の進学を機に、賃貸からの住み替えを決断されたご夫妻。購入された約79㎡の住戸には、将来の間仕切りを見据え可変性のある2LDKにリノベーション実例です。キッチンはパントリーに家電を収め、吊り戸のないオープンな設計で抜け感を演出。洗面やトイレも収納計画にこだわり、空間に無駄を生まないデザインに。照明はダウンライトを最小限に抑え、間接光で印象的な雰囲気を演出しました。コストと素材のバランスを丁寧に整え、理想をかたちにした住まいです。
【戸建て】子育てしやすい環境でスマートな暮らしを実現したリノベーションの施工実例を見る
【戸建て】変形住戸の形状を活かした回遊性の高いリノベーション

理想のエリアで注文住宅を見据えたご夫妻が選ばれたのは、「中古マンション+リノベーション」。条件にあった土地探しに時間がかかることから、将来的に売却を前提に、それまでの間も機能的で高いデザイン性の空間に住めるようマンションリノベを決断されました。三角形に近い住戸形状を活かし、LDKにはペニンシュラキッチンとパントリーを設けて空間を有効活用。視界が抜けるガラスドアで、開放感も確保しました。廊下のない回遊動線を描き、暮らしやすさにもこだわりを。収納や書斎など、夫婦それぞれの要望を反映した唯一無二の空間が完成しました。
変形住戸の形状を活かした回遊性の高いリノベーションの施工実例を見る
理想の住まいを叶えるために
リノベーション向き物件を探すには、予算や希望エリアだけでなく、構造や築年数、管理状態など多角的な視点での判断が欠かせません。特に物件価格とリノベーション費用のバランスを見極め、専門家のアドバイスを受けながら進めることで、理想の住まいづくりがより現実的になります。マンションと戸建ての違いや、構造・配管など技術的な確認も重要なステップです。希望を叶える第一歩として、まずは信頼できるリノベーション会社への相談から始めてみましょう。
リデザインでは、物件探し・資金計画・リノベーション設計をワンストップで提供しています。ご希望のエリアで、理想の住まいを実現できるリノベーションに適した物件のご提案をしています。また無理のない資金計画の中で、物件の購入費用とリノベーション費用のバランスも考慮し、理想の住まい実現をサポートします。
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